日本の医療は「国民皆保険制度」によって、ほぼ全ての方が保険で治療が受けられます(保険診療)。治療方法や価格は国が管理・決定し、医療者側はそのルールの中で治療を行います。
歯科に関して言えば、例えば前歯の抜髄(神経を抜く)治療は、日本の保険診療では合計462点(4620円)に決められています(初・再診、検査、投薬は含まず。3割負担ならわずか1500円程度)。ところが、アメリカでは公的保険はなく、治療費は5万~8万円ほど。日本では、そのわずか1/10~1/20の治療費です(一部負担金ベースでは1/30~1/60)。ただ抜髄は、建築でいうところの基礎工事であり、根幹をなすとても大切な治療です。時間とコストを十分にかけて行いたいところですが、日本の保険制度では限界があります。次回に続きます。
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