「この前、神経抜いたところ、まだ痛いんです。神経が残っているんですか?」
たまにこの様な質問を受けます。“神経”とは、実際は神経と血管の複合体で、『歯髄』と呼ばれています。歯根の先端から内部に入り歯を栄養しています。大きな虫歯、強い衝撃、重度の歯周病などで、「しみる」から「ズキズキ」へと悪化した“歯痛”は、この『歯髄』の炎症によるものがほとんどです。その場合、『抜髄(歯髄を除去する処置)』をします。いわゆる「神経を抜く」という治療です。
歯根の先端付近で『歯髄』を切断し、歯の中の歯髄組織を掻き出します。『歯髄』を切断しているので、その切り口は「傷」になっています。なので、1週間前後は痛みや違和感があります。治療後も、歯の中の神経は無くても、歯根の周囲は歯根膜という組織に取り囲まれているため、『歯ごたえ』という感覚は残ります。また、『歯が浮いた感じ』『咬むと痛い』という症状も起こりやすくなります。なるべくなら『神経を抜かない』に越したことはありません。
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